2015年5月30日 (第3130回)

教えることと学ぶこと―障がいのある生徒への就労支援の実践から

立命館大学文学部 准教授 中鹿 直樹

 立命館大学では、障がいのある個人を継続的に支援する目的で「学生ジョブコーチ」という実践研究に取り組んでいます。学生ジョブコーチは、地域の学校や企業・福祉施設と連携しながら、学部生・大学院生がジョブコーチの役割を担う教育的な取り組みです。

 学生ジョブコーチは行動分析学と対人援助学を学問的な背景としています。行動分析学は、個人と環境との相互作用の中で行動を捉えるという考え方をします。環境との相互作用の中で浮き上がってくる行動を援助していく方法を考えるのが対人援助学です。

 今回の講座では、行動分析学と対人援助学の考え方について紹介し、学生ジョブコーチのこれまでの実践事例を通して、教えること・学ぶこと、支えること・支えられることについて考えていきます。