2022年7月9日(第3361回)

アジアと日本を展示する

立命館大学文学部 教授 赤間 亮
立命館大学文学部 教授 西林 孝浩

<赤間 亮>

 「文化財」とか「美術品」などと呼ばれて、高価な図録か、限られた期間だけの展覧会でしか鑑賞できなかったものが、インターネットを通じて、いつでも見られるようになってきた。デジタル化された「文化財」や「美術品」を、“文化資源”と呼び替えて、その可能性をさまざまな視点から引出して活用しようという「文化資源のデータ駆動」が、美術館や博物館の重要な戦略になってきている。本講演では、インターネット上で、どのような文化資源が配信されており、それがどのように「データ駆動」されているのか、いくつかの事例を示しながら、「デジタル展示」の可能性に触れてみたい。なお、本学アート・リサーチセンターでは、数多くのデジタル展示を公開しているが、昨年度末にリリースした「めぐりあいアジア」をプロジェクト代表者の西林孝浩教授にご紹介していただく。

<西林 孝浩>

 近年、学内の研究プロジェクトにおいて作成したアジア芸術に関わるオンライン展覧会について、その制作経緯や内容をご紹介しつつ、アジア・日本美術の展示とそのあり方、オンライン展示の可能性について考えてみたいと思います。