Vision

学園ビジョンR2030

⽴命館⼤学
チャレンジ・デザイン概要版

⽴命館の⽬指すもの

学園ビジョンR2030
「挑戦をもっと⾃由に」の策定

学園ビジョンR2030から
⽴命館⼤学のチャレンジ・デザインへ

学園ビジョンR2030の学園像・人間像

学園像

学び続ける社会の
拠点としての学園

自らのライフステージに合わせて、必要なことをいつでも、自分に適した形で学び、新たな挑戦の力を育むことのできる「人生の寄港(校)地」としての学園

人類社会における
様々な課題に挑む学園

世の中の様々なレベルや規模で存在する課題を見出し、その解決に挑戦する学園

ダイバーシティ&
インクルージョンを実現する学園

個人・組織・地域・国・宗教・風習・文化・世代をはじめとする社会のあらゆる多様性を前提とし、個人の意見や考え方の違いを理解・尊重し、他者と協働しながら多様な「つながり」を育む学園

人間像

チャレンジ精神に
満ちた人間

摩擦や失敗を恐れず、困難を粘り強く果敢に乗り越える強い意志と逞しさを備えた人

社会の変化に対応し、
自ら考え、行動する人間

社会の変化をつかみ、様々な課題を認識する洞察力を有し、課題解決への一歩をふみ出す人

グローバル・シチズンシップを
備えた人間

自分がグローバル社会の一員であることを自覚し、他者の立場と意見を尊重し、調和のとれた解を導き出すことにより、多文化共生社会の実現に挑戦する人

今、私たちはどのような
時代を⽣きているか、
そして未来へ

1COVID-19は⼤学を取り巻く環境をどう変えつつあるのか

  • 感染症の惨禍からのレジリエンス向上とともに、「誰⼀⼈取り残さない」⼈間主体の包摂性あるサスティナブルな社会の実現に向けた取り組みの契機となる。
  • 価値意識の変化・更新が求められ、⼤学の意義や価値の在り⽅の問い直しが求められる。

22030年における⽴命館⼤学の存在価値とは?

  • 新しい教育モデルを提供する⼤学、企業が誕⽣するなか、従来型の⼤学教育のあり⽅が根底から変わることも有り得る。
  • ⼤学と社会との垣根を下げ、様々なルートで学び続ける⼈⽣に基盤を与える価値創造こそ、私学⽴命館の使命の⼀つ。
  • 社会価値の創出を⾏う知識⽣産を⾏いつつ、⾜下の状況のみにとらわれない価値を創出する次世代研究⼤学を⽬指す。

3さらに複雑化する社会の「多様化」の流れに対応しているか?

  • 多様性の相互作⽤のなかで新しい価値を創造していくためのダイバーシティ&インクルージョンを推進する。

4学びの変⾰に対応しているか?

  • COVID-19を経たオンラインの教育実践を検証・蓄積し、リアルとデジタルを融合した新たな教育モデルを構築する。
  • デジタル化による学びの技術的環境の変化と⾼等教育における能動的な学びの⾼度化は、相互に強め合って、⼤学における学びの形を変える。デジタル化が能動的な学びへの更なる質転換を可能にする、次の段階の「学習者中⼼」の学びをリードする存在であり続ける。

5⼤学はCOVID-19をこえてなにを成すべきか

  • オンラインで提供できることの幅と厚みと、リアルの強みの最適な⽅法で価値を追求する。この意味での適応性を⾼めることで、コロナ禍から⽴命館⼤学のレジリエンスを引き出す。
  • 教学のデジタルトランスフォーメーションは確実にCOVID-19後の⼤学の前提となる。そのうえで、多様性のなかでの学び、⼈間の成⻑や知の発展の偶有性を、新しい技術環境のもと、より積極的な価値として⽰すことが求められる。
  • ⽴命館⼤学チャレンジ・デザインは、既存の取り組みや組織のあり⽅も、その蓄積をふまえつつ⼤胆に変わり、⼤学全体としてのあり⽅が「次世代」へ向かう構想として提⽰する。

⽴命館⼤学の到達点と
課題

学園ビジョンR2020の計画期間(2011年度〜2020年度)において、⽴命館⼤学はグローバル化を基軸として、各学部・研究科・教学機関における教育研究のさらなる⾼度化への取り組みに邁進してきた。これらの到達点に誇りと確信をもって、チャレンジ・デザイン、各学部・研究科の「将来構想」、各キャンパス・部⾨の「基本課題」に主体的に取り組む。
その際には、コロナ禍をふまえた⼤学の在り⽅や価値をとらえ直し、暗黙知を形式知へと標準化させることで、より広いつながりの中で価値を創出・循環させる。

2030年代の
⽴命館⼤学の姿
— 重点⽬標とチャレンジ・デザイン —

次世代研究⼤学における「研究」とは、社会共⽣価値の創出を志向する、
あらゆる創造的な知的⽣産・知的活動を意味する

2つの柱

新たな価値を創造する
次世代研究⼤学

次世代研究⼤学
||
社会共⽣価値の創造を志向し、
多様なネットワークとのつながりに開かれた⼤学

  • 時空を横断するデジタルトランスフォーメーション(DX)の追求
  • 課題発⾒と課題解決を往還する、⽂理の融合
  • 産官地学の深い連携

イノベーション・創発性⼈材を
⽣み出す⼤学

イノベーション・創発性⼈材
||
社会共⽣価値の創造を志向する、
オープンで創造的な知的⽣産者

  • たしかな「研究」⼒
  • イノベーティヴ・マインド
  • Borderをこえる⼒
※研究と教育の拡⼤的再結合
  • 次世代研究⼤学へ向かうダイナミズム
  • 社会共⽣価値を創出するための産官地学の連携
    →より広いネットワークの中での研究⼒向上
  • 教育の能動化=「研究」を通じた学びの徹底
    →知的な⽣産者を志向する教学の⾼度化
  • タテ・ヨコに広がる「研究」のつながりの拡⼤の中で、知的⽣産者としての研究者⼀⼈ひとりが個としての⼒を存分に発揮できる場をつくる
  • 専⾨知と社会との関係、専⾨知と専⾨知との間の関係を、開かれた参加的なものへと変⾰していく

以上をふまえ、⽴命館⼤学は、次世代研究⼤学の創造と創発性⼈材の育成を⽬指すなかで、これまで学園ビジョンR2020基本政策において掲げた世界⼤学ランキング200位台および私⼤トップ3を⽬指す⽬標を堅持する。そして、未来社会のあるべき姿の実現に向けて果敢に挑戦することで、ワクワクするキャンパスの創造とともに、「世界のなかで語られる⼤学・世界が語る⼤学」となることを⽬指す。そのような「次世代研究⼤学」の創造へ向けて、3つの重点⽬標と5つのチャレンジ・デザインを設定し、⽴命館憲章の具現化を図る。

重点⽬標

社会との共有知を創造する

社会課題の発⾒・解決、新しい価値の創出を志向する知的営みの場として、総合⼤学の強みを活かし、⾃然科学、社会科学、⼈⽂学のそれぞれの枠組みにおいて、さらにそうした枠組みを横断、融合するような教育・研究を通じて、社会と共有される知的価値を創造する。

学びの価値を提供する

学習者が学問を通じて学ぶことの価値と意義を常に感じ、学齢期だけでなく、⼈⽣の⻑きにわたり、学び続けることができる「場」を提供する。
⽴命館の名前の由来である「学問を通じて、⾃らの⼈⽣を切り拓く修養の場」という「孟⼦」の「盡⼼章」に⽴ち返り、ここに集う者が、学ぶ過程で得られた感動体験の積み重ねにより次の新たな学びを創り出すとともに、未来を⽣きる⼒を修得する「場」、いわば「学習者が⼈⽣を切り拓く学びのプラットフォーム」を提供する。

⾃⼰変⾰する組織を実現する

個⼈や組織が「知のノード」となり、既往の枠組み、仕組み、制度を超えて、背景の異なる多様な⼈が、多くの機会・場所を通じて繋がり、影響し合う⼤きなネットワークを形成することで、⼤胆な発想から⾃⼰変⾰できる組織を実現する。

チャレンジ・デザイン

  • ⽴命館⼤学のチャレンジ・デザインは、社会の⼤きな変化を背景に、2030年に向けた⽴命館⼤学全体のチャレンジ・デザインと各学部・研究科の将来計画の⽅向性、各キャンパス・部⾨の「基本課題」を⽰すものである。
  • イノベーション・創発性⼈材を⽣み出す次世代研究⼤学は、3つの重点⽬標に向けた取り組みを通して実現するものであるが、この3つの重点⽬標は単に並列ではなく、研究の重点と教育の重点を往還する構成が核にあり、組織についての重点がその往還を⽀えるという構図となる。この構図に基づいてR2030チャレンジ・デザインの課題領域は、以下の5点によって体系的に⽰される。

1Ritsumeikan Knowledge Nodes構想を核とした次世代研究⼤学の構築

1 / Ritsumeikan Knowledge Nodes構想(世界⽔準の研究・教育展開)
  • 新たな研究領域と研究重点分野の設定による社会共⽣価値の創造を志向する異分野連携・融合型研究の推進
  • 世界⽔準の⼤学・研究者との共同研究の促進
  • 研究ネットワークの可視化と組織的再構築
  • 研究情報の国際的発信、国際的レピュテーション向上、グローバル広報の推進
  • 社会共⽣価値を創出する研究と⼤学院教学の⼒動的な展開
2 / Ritsumeikan Knowledge Nodes構想を牽引する先端的・融合的分野における研究と⼤学院の展開
  • 世界⽔準の先端的融合分野の研究および⼤学院展開
  • アート・デザイン領域および美学領域における研究・教学の拠点形成
3 / Ritsumeikan Knowledge Nodes構想を拡充する国際的総合⼤学に相応しい研究および教育分野の充実
  • 健康・⻑寿・QOLを総合した研究教育展開
  • 特⾊ある⼈⽂学・社会科学系教育研究の推進
  • デジタル・クリエイティブ分野の推進

2研究⼒の向上と教育の⾼度化をつなぐ教育の展開

1 / 研究と教育のさらなる連携
  • 研究と教育の拡⼤的再結合の促進
  • 研究⾼度化の取り組みの包括的な加速
  • ⼤学院の抜本的拡充とそれに連動する学部教学の⾼度化
  • 若⼿研究者育成制度の充実
  • 研究⾼度化および研究・教育の拡⼤的再結合に向けた戦略的ヒューマンリソースマネジメントの導⼊
2 / グローバル教育の刷新
  • ポストSGU構想に向けたグローバル教育の展開
  • 海外⼤学・研究機関と連携したグローバル教育研究拠点の形成
  • 国境をこえた回遊のなかでの学びを志向する海外拠点中⼼型の教育システム
3 / 社会共⽣価値の創出に寄与する社会⼈教育の展開
  • 企業連携型・課題解決型の教育展開と事業化
  • 観光ホスピタリティ分野の⾼度職業⼈材養成
4 / 各キャンパスの特⾊化を通じた価値創造
  • 各地域に根差し、街づくりの循環に接続する知的⽣産の拠点としてのキャンパス創造
5 / ⼀貫教育の新たな連携
  • 学びのタテのつながりの体系化
  • ⽂理融合型の新たな⼀貫教育モデルの構築
  • 社会的課題解決、SDGs推進を中⼼とした新たな⾼⼤連携の推進
  • 突出した能⼒のある⽣徒を伸ばす環境づくり
  • ⼀貫教育の中でのグローバル教育
6 / ⾸都圏・東海圏等における多元的な地域戦略の策定・展開
  • ⾸都圏・東海圏等における教育研究拠点の形成
  • 各拠点における地域連携・産学連携体制の拡充

3多様化する学習者に向き合う学びのシステムの適応性の向上

1 / 新たな学習⽀援・学⽣⽀援の在り⽅の検討
  • デジタル化に駆動された学びの能動化に呼応する学習⽀援の基盤整備
  • 次世代研究⼤学の研究の担い⼿としての⼤学院⽣
  • 学⽣の成⻑を⽀援する「課外活動」の枠組みの再定義と総合的な学びと成⻑の仕組みづくり
  • 教育デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進による⽀援と政策の⾼度化
  • ハイブリッド型教育の展開
  • 「社会実装⼒(ことがらをなす⼒)」を育むサードプレイスの創⽣
2 / ⼤学院・学部教育の⾼度化:既存学部・研究科間の更なる教育連携
  • タテのつながりのなかでの学部カリキュラムの⾼度化
  • 学位プログラム化を軸とする学びの縦と横の広がりの実現
  • ハイブリッド型教育を⽀える教学諸制度改⾰
3 / ⽴命館共通教育モデルの刷新
  • 共通教育の再定義と⽀援体制の再編・強化
  • DXを通じた共通教育の⾼度化
  • 初年次教育改⾰の更なる充実
  • 全学横断的教学を推進する新たなリベラルアーツ教育体制の整備
  • ⾝についたと実感できる外国語の学びの展開

4オープン・イノベーションを推進する多元的な連携の構築

1 / イノベーション・プラットフォームの整備
  • 多元的なイノベーション・起業⽀援の包括的な体制の構想
  • 「クリエイティブ・ラボ(仮称)」の展開
  • 「グラスルーツ・イノベーション」の展開
  • 学内シーズの積極的な⾒える化
2 / ソーシャルコネクティッド・キャンパスの具体化
  • 映像学部・情報理⼯学部のOIC移転を契機とした、社会連携型の新たな教育・研究モデルの確⽴

5多様な個を新しい価値の創出へと導く組織変⾰

1 / 教職員がチェンジメーカーとして研究・教育に携われる教育組織づくり
  • ダイバーシティを活かした組織づくり
  • 専⾨性の要請に応じる教職協働の⾼度化を通じた、新たな教育・研究・⾏政システムの実現
  • 研究時間の確保を通じた研究の促進と⼤学院教育の拡充のための教員のエフォート管理の枠組みの⾒直し
  • 教職員のスタートアップ⽀援
2 / 新たな職員マネジメントシステムの構築
  • ⽴命館学園のグローバル展開に必要な組織整備
  • R2030チャレンジ・デザインを⽀えるマネジメントシステムの構築
3 / 教学事項に関わる柔軟な意思決定システムの実現
  • 教学事項に関わる柔軟な意思決定システムの確⽴