体験型短期留学プログラムGlobal Fieldwork Projectを実施

 9月1日~9月15日、主に低回生を対象とした短期留学プログラム「Global Fieldwork Project」(以下、GFP)が実施されました。GFPは、バンコク(タイ王国)、ハノイ、ホーチミン(ベトナム社会主義共和国)、プノンペン、シェムリアップ(カンボジア王国)、ペナン(マレーシア)の計5箇所で実施、学部の垣根を超え、総勢164人の学生がチームごとに研究テーマを設定し、派遣先の都市で約1週間のフィールドワークを行う体験型留学プロジェクトです。
 フィールドワークは、各チームに現地の大学生がバディとして同行することで、より現地に密着したものとなっています。
 この記事では、バンコクでのGFPの様子を紹介します。

フィールドワークを通じ、バンコクを知り、バンコクを感じる

 バンコクでのGFPでは、9月1日から9月7日までの渡航日程で総勢30人の学生が参加しました。バンコクは10チームに分けられ、各チームにはタイで最古の大学である国立チュラロンコン大学の学生がバディとして同行し、現地調査をサポートしました。各チームには海外経験のない学生が多い中、どこか不安の面持ちを残しながら、研究テーマを明らかにすべく、バンコクの街に飛び出していきました。
 あるチームでは、「なぜバンコクは外国人観光客の間で人気があるのか」という研究テーマを調査すべく、現地にいる外国人観光客を中心にインタビューを重ねていました。当初、「物価の安さに惹かれ、気軽に来る観光客が多いのではないだろうか」という仮説を持っていました。しかし、インタビューを重ねるにつれ、物価の安さもさることながら、インスタグラムなどのSNSを通じてバンコクの魅力を感じた人、現地のテレビ・ドラマを自国で見て、実際に見に行きたくなった人など、多種多様な要因があることを認識するようになりました。調査したチームメンバーの1人は、「バンコクには以前、旅行で訪問したことはありましたが、目的意識を持って現地で調査をすることで、旅行者として来ただけでは絶対に分からない、バンコクの多様な魅力を知ることができました」と語りました。
 別のチームでは、「仏教はタイの国民にどのように受入られているのか」という研究テーマを設け、フィールドワークを行いました。しかし、実際に調査を進めた学生から、「仏教は現地の人にとってあまりに身近であり、その存在を言語化してもらうのが本当に大変です」と、フィールドワークの難しさを吐露しました。そうした中、バディにアドバイスをもらいながら、現地の僧侶などにインタビューを行うなど、粘り強くフィールドワークを続けました。
 タイの食文化を研究テーマにフィールドワークしたチームは、全員が初めての海外渡航でした。メンバーに初の海外体験の印象を聞くと、「初めての海外ということで、緊張しています。言葉や文化も違い、戸惑うことばかりです。ただ、それも含めて多くの刺激を受けています」と語り、緊張や戸惑いの中にも、海外で学ぶことの楽しさを味わっているようでした。

立命館大学タイ王国校友会と交流

 9月3日、立命館大学のタイ王国校友会の皆さんと参加学生との間で交流会が開催されました。交流会の開催に先立ち、加賀美長稔さん(タイ王国校友会・会長)から「おおいにタイの文化に触れ、実りあるフィールドワークになることを願っています」と学生を激励しました。交流会では、現地で活躍されている先輩に学生たちが積極的に質問し、海を越えた本学のネットワークの強さを実感する機会となりました。

タイヤクルト株式会社 アユタヤ工場を見学

講義
講義
工場内見学
工場内見学

 バンコクでのGFPでは、ヤクルト・アユタヤ工場を見学しました。学生個人のフィールドワークだけでは経験できない、現地の日系企業の最前線、ならびに歴史文化を学ぶプログラムがGFPに組み込まれています。
 ヤクルト・アユタヤ工場訪問では、タイにおけるヤクルトの取り組みに関する講義、ならびに工場内見学が行われました。講義では、タイでは日本同様、ヤクルトレディの方たちが活躍しており、東南アジアにおいてヤクルトレディが最も定着している国の1つであることが説明され、学生は新鮮な驚きを見せていました。

フィールドワークの成果をかたちに~成果報告会を実施

 GFPの最終日は、各チームがチュラロンコン大学のバディやコーディネーターを前にフィールドワークの成果を報告しました。この報告では、多くの学生が慣れない英語での発表でしたが、前日までにバディと一緒に協力して作成したスライドと練習をもとに、発表を行い、バディや同行教員から質問と講評をうけました。

今後の飛躍を胸に

 成果報告会が終了後、ある参加学生は、「GFPを通じ、英語で思うように自分の考えを伝えられないもどかしさを痛感しました。当初は目的意識を失いそうにもなりましたが、今後は目的意識を持ち、一層、自分の考えや思いを英語で伝えられるようになりたい」と決意を新たにしていました。また、別の学生は、「バディを通し、英語が分からない現地の人ともコミュニケーションをとれたことは心強く、本当に良い経験になりました。今後はもっと語学力を磨き、海外に長期滞在してみたいと思いました」とバディへの感謝と今後の目標を語りました。また、今回のGFPプログラムには、中長期の留学を計画している学生も多く、今後の留学に向けたモチベーションとなることが期待されます。

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