衣笠総合研究機構 黒田彩加研究員が「イスラーム文明研究ハダーリー賞2019年」を受賞
衣笠総合研究機構・黒田彩加プロジェクト研究員(当時)は、このほどHadhari Award for Islamic Civilizational Studies 2019(イスラーム文明研究ハダーリー賞2019年)を受賞いたしました。 この賞は、Hadhari Global Networkが主催する学術賞で、イスラーム文明の研究に関する優れた著作を発表した研究者、ならびに優れた活動を行った研究者に贈られるものです。衣笠総合研究機構プロジェクト研究員・日本学術振興会特別研究員PDの黒田彩加氏(『イスラーム中道派の構想力:現代エジプトの社会・政治変動のなかで』ナカニシヤ出版、2019年)が受賞者となり、2019年10月14日、マレーシア、プトラジャヤ市にて授賞式が行われました
黒田彩加氏のコメント
このような栄えある賞をいただくことができ、大変うれしく、光栄に存じます。選考委員・関係者の皆様に、心より感謝いたします。
拙著『イスラーム中道派の構想力――現代エジプトの社会・政治変動のなかで』は、私がこれまで取り組んできた研究テーマを、一冊の本にまとめたものです。
研究対象地域としたエジプトのみならず、イスラーム世界各地での様々な出会いが、この研究の根底にある部分を形作ってくれました。何年にもわたって交流を続けているひともいれば、一度きりの出会いであったひともいますが、日本でイスラームがどのように受け止められ、理解されているのか気にかける声を、彼らとの会話のなかで幾度となく耳にしました。
本書の出版を経て、これからの自分の研究活動が、ささやかながら、こうした地域の人びとの声に応え、異なる地域や文化の相互理解に資するものとなればと思います。
この受賞を励みに、いっそう研究に邁進していく所存です。このたびは、まことにありがとうございました。