イタリア食科学大学キャンパス

 立命館大学とイタリア食科学大学(University of Gastronomic Sciences、以下UNISG)は2016年3月1日、教育、研究その他の諸活動の分野において、教学的および文化的交流を深める目的で協力協定を締結しました。
 UNISGは、2004年にスローフード協会の創設者であるカルロ・ペトリーニ氏の考案によって、イタリアのピエモンテ州ブラ(スローフード運動発祥地)に創設された、世界でも類を見ない「食科学」(Gastronomic Sciences)を総合的に扱う大学です。
 本学とUNISGの交流は2013年11月、日本におけるスタディトリップの受け入れに始まり、その後シンポジウムでの教員招聘や、本学教職員の訪問等を通じて続いてきました。今般、UNISG学長が本学の食科学部設置構想に深い理解と共感を示し、両大学がさらに連携を深めていくことに合意しました。
 広範な教育研究領域に跨がる食科学分野(Gastronomic Sciences)において、UNISGは国際的にもっとも注目されている教育研究機関のひとつで、現在本学が2018年度の設置に向けて準備を進めている食科学部との教育、研究、学生活動等の連携が期待されています。
 また、UNISGの特徴的な教育プログラムである食文化体験の実習科目がスローフード協会のネットワークを活用して国際展開されており、今後予定されている食科学部の海外実習プログラムの本格展開において、UNISG及びスローフード協会の国際的ネットワークの活用も期待できます。
 今後、立命館大学食科学部は、国内外のネットワーク構築をさらに進展させ、学部の教育内容の具体化・精緻化・豊富化に取り組んでいきます。

立命館大学食科学部コンセプト「食で世界がわかる。食で世界は変わる。」

 「食」は、21世紀において人類が直面している最大の問題であり、高等教育機関における高度な人材育成が求められている分野です。

 食科学部は、人々が「よりよく生き(Ethical & Fair)」、「豊かなくらし(Affluence & Wellbeing)」を送り、「確かな未来(Sustainable & Secure)」を持つことのできる社会作りに資することを目的としています。
 そして、①「食」の多様性と歴史を知り人間にとっての「食」の持つ根源的な意味を考え、「食」と人の織り成す多様な文化を理解する、②人間が「食」を確保する社会的システムを理解し、継続的で効率的な「食」の供給システムの構築・運営を追及する、③「食」の機能を理解し、人間が安全で美味しいと感じるメカニズムを理解して新たな「食」の可能性を切り拓く、の3つの視点からカリキュラムを構成します。
 「食」に直接関連する分野はもとより、「食」に対する深い理解と洞察を通じ、より良い社会を構築するための中心的な役割を担うことのできる能力の獲得をめざします。
 食科学部は、本学の文理総合の教育・研究を展開してきた実績を踏まえ、「食」全体を俯瞰した、社会と「食」を関連付けて理解・実践する体系的な教育研究システムの構築に挑戦します。そして、現代の「食」に関わる高度人材への強い社会的要請に積極的に応え、本学の高等教育機関としての新たな発展を図ります。


<人材育成目的> 食科学部は、「食」を俯瞰的に捉え、「食」に関する人文科学、社会科学、自然科学を統合的に関連付けて理解することで、食科学および社会に関する深い知見と教養と倫理的な態度を備え、社会において実践的な行動力を発揮できる人材を育成します。

<設置構想概要>
●学部名称  食科学部 College of Gastronomic Sciences
●学科名称  食科学科 Department of Gastronomic Sciences
●学位名称  学士(食科学)
●入学定員  320名
●開設年度  2018年度(平成30年度)
●開設場所  びわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)

※現在は「食マネジメント学部」として設置構想中です(2017年4月24日更新)

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