立命館起業・事業化推進室設置記念イベントを開催

 立命館学園は6月25日、オンラインで立命館起業・事業化推進室設置記念イベント「デザイン×アート×テック アジアから世界に挑む『立命館の起業のカタチ』」を開催しました。オンラインイベントは、大型資金調達を次々に実現した宇宙ベンチャーSynspective社の白坂成功氏をゲストに迎え、立命館が持つカルチャーや起業支援の考え方、社会におけるイノベーション、スタートアップに関するトークセッションが行われました。

2030年をターゲットに起業・事業化を展開する

 冒頭、仲谷善雄総長から「立命館は2030年にむけて、社会共生価値を提起する次世代研究大学として、またそれを実現していくためのイノベーション・創発性人材を生み出す大学として、社会に貢献していきたいと考えている。そのうえで、立命館起業・事業化推進室は、オープンイノベーションを通じて、起業・事業化をワンストップで推進する組織として開設した」と開設の意図を説明しました。
 その後、徳田昭雄副総長から、立命館起業・事業化推進室の全体像やソーシャルアントレプレナーの育成を図る組織の説明があり、グラスルーツ・イノベーションの理念のもと、社会起業家を育成するカルチャーを醸成し、起業支援をしていく考えを示しました。

仲谷善雄総長
徳田昭雄副総長

重要なのは“社会価値” ユーザー視点に立ち、誰にとってどんな価値があるか考える

 内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)のプログラムマネージャーとしてオンデマンド型小型合成開口レーダ(SAR)衛星を開発され、宇宙ベンチャーSynspective社の共同創業者である白坂成功氏。「研究と社会実装」をテーマに、研究内容やベンチャーを起業するに至った経緯などをご講演いただきました。
 白坂氏からは、Synspective社での経験を通して“社会実装”を実現するため、「ユーザー価値の再認識、スピード重視、ユーザー中心」の3つのポイントとともに、「研究テーマから社会実装につなげていくときには、研究者として捉えていくところ、事業化していくという起業家としての視点の両輪を取らなければいけない」と、ご自身の経験を交えながら解説いただきました。

白坂成功氏
会場の様子

大学をサンドボックスと考えてみる

 立命館の強みを活かして、次の10年をどうしていくか。立命館起業・事業化推進室設置記念イベントのテーマについて、徳田副総長からは「グラスルーツ・イノベーションが鍵である」とその可能性について触れられました。その中で、大学を“サンドボックス”と見立て、立命館に関わる多様なステークホルダーが、自らの信念に基づいた自由な発想によるチャレンジを大学という場で行ってもらいたいと述べました。
 また、アート思考でグラスツール・イノベーションを語るにあたり、本イベント司会者である野中朋美・食マネジメント学部准教授から、アート思考を盛り込んだ「GastroEdu」プロジェクトについて説明があり、「世界中の最先端の知に接続をしながら、生産者と生活者を“教育”でつなげていく。まさにグラスルーツ・イノベーション的な草の根活動だった」と、実践活動について報告がありました。

司会を務めた野中朋美・食マネジメント学部准教授

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