立命館トレーナーズチーム

 学生アスリートたちのスポーツ活動を通じた「成長の場」を包括的にサポートするため、この度、新しく「立命館トレーナーズチーム(Ritsumeikan Trainers Team:Ritt)」を発足させました。

 大学スポーツにおいては、安全なスポーツ環境やスポーツ傷害などに関する知識を有する専門家・クラブ構成員が不足しています。また、精神面でのサポートを必要とするアスリートもおり、競技に取り組むうえで心身の健康の維持・向上、そして生活の質向上に至る道筋の整備においても課題があるといわれています。

 そこで、立命館大学では、大学生活におけるスポーツ活動を「より安全に、より安心して」行う環境を整え、学生アスリートたちの健康と競技力向上に貢献するためのプロジェクトチーム「立命館トレーナーズチーム(Ritt)」を創設しました。

 「立命館トレーナーズチーム」には、スポーツ傷害・疾病の予防、スポーツ傷害評価、応急処置、競技活動への復帰など、安全なスポーツ環境を総合的にをサポートするアスレティックトレーナー(Athletic Trainer:AT)と、競技力・パフォーマンスの向上をサポートするストレングス&コンディショニング(Strength and Conditioning:S&C)コーチが在籍しています。

 ATとS&Cが所属する「立命館トレーナーズチーム(Ritt)」が学内の保健センターや各学部などと連携し、学生アスリートを包括的にサポートします。

 AT部門では、①安全に関する啓蒙・普及、②学生アスリートの測定・評価、③学生育成サポートを3つの柱とし、学生アスリートが安心して競技に打ち込める環境を整備します。スポーツ中のケガや重篤な事故についての正しい知識を学生アスリート・指導者らに教育し、S&Cと協力しながら予防対策を指導するなど、ケガや疾病の予防に努めます。また、受傷したアスリートに対しては、スポーツドクターや理学療法士などと協力しながらリハビリテーションプログラムを作成・指導し、ケガの再発予防に努めながら早期の競技復帰をサポートします。

 S&C部門では、競技力向上と傷害予防を目的として、筋力トレーニングを中心とした安全で効果的なトレーニングプログラムを作成し、指導を行います。AT部門とS&C部門が連携して学生アスリートの支援を行うことで、傷害予防から競技復帰・競技パフォーマンスの向上までを円滑に行います。

 今後は、アスレティックトレーニングやストレングス&コンディショニングに興味のある学生を募集し、「Rittサポート学生」として年間を通じて育成を行い、立命館大学生のスポーツ活動を支える人材育成を目指します。

立命館トレーナーズチーム(Ritt)AT 岡松秀房さんのコメント

岡松秀房AT
岡松秀房AT

 近年、学生アスリートは学業を中心としつつ、「アスリートとしての活動も高等教育活動の一端を担っている」という考え方が広まりつつあります。教育現場において、私たちATは怪我や事故のリスクを軽減し(リスクマネジメント)、怪我や事故が発生した際には、適切な処置を施し(クライシスマネジメント)、学生アスリートの基盤である健康およびウェルネスの維持・向上をサポートしてまいります。

立命館トレーナーズチーム(Ritt)S&Cコーチ 青木達さんのコメント

青木達S&Cコーチ
青木達S&Cコーチ

 立命館大学は元気な選手がとても多い印象です。私たちはS&Cとして、学生アスリートの「ケガ予防」、「パフォーマンス向上」を目的とするトレーニング指導を中心として、競技活動の「基礎」を支えていきます。そして、ぜひトレーニングを好きになってもらいたい。社会に出ると「チャレンジすること」に対して尻込みしてしまったり、さまざまな理由で一つのことを続けるのが困難になったりすることはよくあることだと思います。学生アスリートたちには、トレーニングを通じて「チャレンジ精神」と「継続する力」の重要性を実感してもらい、競技活動やその後の人生で役立ててもらいたいです。

アイスホッケー部 池田拓監督のコメント

池田拓監督
池田拓監督

 当部は昨年9月からRittのサポートを受けています。サポート開始後、怪我の数が大幅に増加したのです。これは、今まで潜在的であったものが顕在化したためで、私たちはそれまで多くの怪我を見落としていたことに愕然としました。
 専門的な知識を持つATやS&Cのサポートを受けることで、怪我予防はもちろん、怪我の発生からリハビリ、復帰まで支援してもらえることは、学生の安全を守ることにもつながり、とても有意義な制度であると実感しています。

アメリカンフットボール部 山田麟太郎選手(経済学部4回生) のコメント

左から大西浩平AT、山田麟太郎さん(経済学部4回生)、青木達S&Cコーチ
左から大西浩平AT、山田麟太郎さん(経済学部4回生)、青木達S&Cコーチ

 普段のトレーニングやサポートに加え、S&Cコーチの青木さん、ATの大西さんから指導を受けられるのは非常に価値のあることです。Rittの指導によって、日々のトレーニングに対する疑問点をすぐに解決することができ、「こんなプレーがしたい」という目標に沿って、最適なトレーニングやメンテナンス、リハビリができることにとても感謝しています。今年こそ、アメリカンフットボール部「PANTHERS」はRittの指導を受け、必ず日本一を掴みたいと思います。

ラグビー部学生S&Cコーチ岩田駿亮さん(スポーツ健康科学部3回生)のコメント

左から岩田駿亮さん(スポーツ健康科学部3回生)、橘勇氣S&Cコーチ
左から岩田駿亮さん(スポーツ健康科学部3回生)、橘勇氣S&Cコーチ

 私は体育会ラグビー部で学生S&Cコーチとして活動することで、大学で学んだS&Cに関する知識を選手の現場指導につなげ、そこで得た深い学びを自身に還元することができています。
 日々、現場ではS&Cコーチである橘さんの指導を目の当たりにするなかで、活動を通じて感じた疑問点はすぐに伺い、フィードバックを受けることができます。私は、本活動を通じて、グラウンドでプレーしている“選手の生の声”を聞く重要性を学びました。GPSデバイスのデータを用いてどれだけコンディショニング管理をしていても、選手の声という相互の情報を聞かなければ、現状を正しく把握することは難しいことを実感しました。
 私は学生コーチという立場で、コーチ陣よりも選手と近い立ち位置で選手の意見を聞くことができます。選手の意見をコーチ陣に伝え、練習メニューへ反映することで、選手とコーチの認識の乖離を少なくしていくことにつなげたいです。


※写真撮影時のみマスクを外しています。

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