映像学部・角木理紗さんの映像作品がISCA(International Student Creative Awards)の入選作に選出

2022年1月21日(金)~22日(土)、グランフロント大阪北館のナレッジシアターで開催された「ISCA2021(International Students Creative Award)」の受賞作品発表・上映会において、角木理紗さん(映像学部3回生)が脚本・監督を務めた『ここに私、あなたと。』が「国内映像コンテンツ部門」の入選作に選出されました。

「ISCA」は、一般社団法人ナレッジキャピタルが、未来を担う若手クリエイターの発掘・育成や国際交流を目的として、国内外の大学・大学院生、専門学校生を対象に開催する国際的なアワードです。2021年度は、国内から59校245作品、海外から75カ国702作品の応募がありました。

授賞式の様子
授賞式の様子
受賞作品上映会の様子
受賞作品上映会の様子

本作品では「LGBTQ」をテーマとして取り上げています。ゼミの課題で映像制作を行うことになり、かねてより扱いたかったテーマに挑戦したとのことです。「制作を進めるうえでこだわった点は、『視覚的に美しく魅了できる作品にする』、『本当に素敵な役者さんに演じてもらう』ことです」と語る角木さん。そうしたこだわりを形にする際に、コロナ禍でも外部とのつながりがある作品にしたいという思いもあり、「近畿大学服飾サークルOSCA」や、京都市内の古着屋「contoré(コントレ)」に衣装作成やロケ地の使用について依頼。「作品を観た人が映像をより美しく感じられるようにこだわりました。コロナ禍でたくさんご迷惑をおかけしてしまった点もありますが、人と人とのつながりというものを、作品の外でも作れた達成感があり、とても嬉しく思っています」と喜びを表現しました。

また、内容に独創性を持たせるべく大切にしたことは、「『多様性』という言葉が頻繁に使われ、認めるべき・歓迎すべきという意見に『画一化』されてしまっているのではないか」という問題意識でした。作品を仕上げるにあたり、「LGBTQに否定的な考えも受け入れる」、「正しさだけではなくその場の感情を表現する」ことを心掛けました。「正しさだけではなく、『人間の生き様というのは清濁を併せ持ってこそ美しい』ということを芸術家たちは常に表現してきました。今後の世代が忖度等によって表現が規制されてしまうのは悲しいと感じています。今後も、マイノリティのままでいいから、自分の感情、思考を詰め込んだ作品をこれからも作っていきたいです」と今後の抱負を語りました。

入選作品はこちらからご覧いただけます。

スタッフの集合写真
撮影の様子
撮影するスタッフ

角木理紗さん(映像学部3回生)コメント

大学に入学してから映像制作を始めて、今後の進路を意識し始めた時期に、このような形で評価を受けることができて、ほっとすると同時に、自分の生き方を見つめ直す良い機会となりました。
今回の受賞によって、「今まで生きてきて感じたことや、疑問に思ったことを、言葉だけでなく、非言語情報として映像にのせて多くの人に届けたい。誰かの心や考え方を動かすものを作りたい」という気持ちが、より強くなりました。
至らない部分を卑下し過ぎず、受け手と自分の間に確かなつながりを意識しつつ、娯楽としても楽しめるもの、そして学問的、道徳的、倫理的なものなど幅広く、さまざまな意味を込めた作品をこれからも作っていきたいです。また、制作した作品を多くの人に観てもらうことができる機会を自分から掴みにいきたいです。
ぼんやりとしたイメージを具現化してくださったスタッフの方々、拙い依頼にも応じてくださり、脚本を読み込んで素晴らしい演技をしてくださったキャストの方々、ご協力していただいた全ての皆さまに本当に感謝しています。

NEXT

2022.05.02 TOPICS

「ゆりあげ港朝市」復興への道

ページトップへ