JR西日本グループと連携「広島フィールドプラクティス」を実施

2022.08.10 TOPICS

JR西日本グループと連携「広島フィールドプラクティス」を実施

 8月5日~7日、広島県内でJR西日本グループと連携したSummer地域共生事業創出プログラム「広島フィールドプラクティス」を実施しました。学生15人が、広島県内のスタートアップ企業を訪れ、現地で学び、西日本エリアの活性化や関係人口の創出、地域でのビジネス創出に向けたアイデアを考えました。

 本取り組みは、地域創生、地域共生のために、どのような価値を創造し、地域とともに成長することができるのかを、広島を拠点とするスタートアップ企業の瀬戸内醸造所株式会社、ナオライ株式会社のケースを学び、考えるワークショップです。事前学習(8月1日)、広島フィールドプラクティス(8月5日~7日)、事後学習(8月26日)の3部構成になっています。株式会社JR西日本イノベーションズと連携し、西日本エリアにおける新たな事業創出に関する学生への学びの場を提供することによって、地域共創事業の新たな産学連携の試みを目指しています。ここでは、3日間の広島フィールドプラクティスの様子をレポートします。

瀬戸内を旅する~瀬戸内醸造所の取り組み

「瀬戸内は広島県三原市や竹原市をはじめ、実は古くから続く日本有数のぶどうの産地です」瀬戸内醸造所の太田祐也代表取締役社長は、学生たちに開口一番、そのように語った。本州、四国、九州に挟まれ、内海を中心に多島海を抱え、海、島々、山、川など、特有の自然環境を形成する瀬戸内には、独特の気候、風土、文化、街並みなど豊かな日本の原風景が凝縮されている。「瀬戸内醸造所は、この『瀬戸内』を取り巻く環境の全て(テロワール)を醸造するワインづくりに力を注いでいます」(太田社長)。ツアーの最初に訪れた瀬戸内醸造所で学生たちは、瀬戸内のさまざまな農家さんと対話し、社会に貢献する持続可能な取り組みを進める太田社長の姿を目にした。

瀬戸内醸造所1
瀬戸内醸造所2

その後、ワインの製造工程の見学、瀬戸内醸造所の現在に至るまでの経緯やこれからのことなどをレクチャーいただいた学生たち。太田社長からのレクチャーを受け、学生たちは、瀬戸内地域に焦点を当てたビジネスプランを検討し、太田社長へ披露。「空飛ぶ車を使ったコンテンツを今から考えることは、この地域にすごく関わるアイデア」「多くの島で構成されるこのエリアにおいて交通は非常に重要」「さまざまなアイデアの組み合わせが事業の独自性や新規性につながる」など、太田社長から学生らへ丁寧なフィールドバックが行われた。

瀬戸内醸造所3
瀬戸内醸造所4

酒づくりと街づくり。自分がやりたいと思うことを~ナオライの取り組み

「どのような地域でも、見方、やり方次第で唯一無二の存在が見つかります」ナオライ株式会社の三宅紘一郎代表取締役社長は、地域創生の可能性について笑顔で学生たちに語ってくれた。広島県呉市の久比(くび)で日本酒を原料とした新たなお酒である「浄酎」を生み出し、製造・販売するナオライ株式会社。広島市内まで車で90分、人口約450人、空き家率が40%で高齢化率が70%の土地に、2015年、ナオライ株式会社は創業した。

一般社団法人まめな1
一般社団法人まめな2

三宅社長は、一般社団法人まめなの共同代表理事も務める。久比の魅力、そして自身の事業について次のように語ってくれた。

「久比の特徴は、昔ながらの暮らしがそのまま残っていることです。便利になりすぎる前の社会がそのまま残っていて、私はそこにほれ込んで、ナオライで酒づくり、まめなで街づくりをしています」

一般社団法人まめなは、「くらしを自分たちの手に取り戻す」という言葉を軸に、2019年に立ち上がった団体だ。これからのくらしや地域の在り方を探究しており、全国からさまざまな職業の方が移住を含め集まってきている。

「私はレモンと酒をテーマに久比にきましたが、街にはさまざまな想いを持って集まってきた仲間がいます。福祉、農業、教育、テクノロジーの4つの柱を軸に、最先端のものはどんどん取り入れて、昔の地域のものと掛け合わせながら、さまざまな生き方を模索しています」

三宅社長からのレクチャーを聞いた学生たちは、ナオライ株式会社の作業所やまめなの拠点を見学。アイデアをさらにブラッシュアップするため、それぞれのチームに分かれての議論が行われた。久比でのワークショップを終え、三宅社長は「自分がやりたいと思うことをやることが一番大事なこと」と学生たちにエールを送った。

一般社団法人まめな3
一般社団法人まめな4

広島で見て、聞いて、感じた、地域創生に向けた事業構想へ

広島フィールドプラクティス最終日となる8月7日、学生らはJR西日本広島支社で、8月26日の最終発表に向けて、この2日間の振り返りと情報の整理を行った。学生たちは、8月26日に行われる広島フィールドプラクティス事後学習で、地域創生や地域共生に関わる持続可能な社会を実現するアイデアを披露する予定だ。

アイデアを披露1
アイデアを披露2

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