WEST論文研究発表会で島田幸司ゼミのグループが優秀論文賞を受賞

 12月3日(土)・4日(日)、「2022年度WEST論文研究発表会」が開催され、経済学部 島田幸司教授のゼミに所属する渕野満明さん(経済学部3回生)・古川太陽さん(経済学部3回生)・八木美涼さん(経済学部3回生)のグループが優秀論文賞を受賞しました。

 WEST論文研究発表会は、社会課題に対する論文発表を通じて政策提言を行う団体であり、毎年論文研究発表会を開催しています。22回目を迎える今年度の発表会は、行政、産業、財政・金融、環境・エネルギー、医療・福祉など、各分野のテーマに対し、70のグループが参加。当日は、大学教員や自治体職員などによる論文の事前審査を経た各グループが発表を行い、政策提言の独自性や実現性、その根拠となるデータの収集や分析内容など幅広い観点で審査を受け、渕野さんらを含む5グループが優秀論文賞を受賞しました。

 渕野さんらのグループは、医療・福祉の分野において「特定健診の受診を促進するには?-自治体パネルデータによる実証分析-」として発表。がん・心疾患・脳血管疾患などの生活習慣病による死因が日本では約50%を占めているものの、その予防に有効な特定検診※1の受診率が約50%にとどまっている現状に着目しました。先行研究やさまざま自治体の取り組み事例を丁寧に調査したうえで、EAST手法※2を用いた広報誌の発行によって受診を促すことを提言。広報誌発行によるコストを加味しても、受診率向上による医療費削減により、高い費用対効果が得られるとの結論を導き出しました。これに対し、審査員からは、「自治体へのアンケート、ヒアリングにより集めた情報を分析したうえで、行動経済学の知見を生かした広報誌を具体的に提案している」などと高く評価され、見事優秀論文賞を受賞しました。

※1:生活習慣病の予防のために、40歳~74歳を対象にメタボリックシンドロームに着目した健診のこと。
※2:EASTは、Easy、Attractive、Social、Timelyの頭文字。イギリスのThe Behavioral Insights Team(BIT)によって発表され、4要素から人の行動変容を起こす手法。

渕野満明さん(経済学部3回生)のコメント

 こんなに大きな大会で優秀論文賞を取れるとは思っていなかったです。今年の4月からの約8カ月間、3人という少ない人数のチームで論文執筆と発表練習に励んできました。人数が少ない分、密に連絡を取り合い、アンケート調査やヒアリング調査を協力して行い、発表の前もオンラインで発表の練習を何回も行いました。この賞を取れたのは今まで何回も助言をくださった島田先生、励ましてくれたゼミの仲間や先輩方のおかげなので、心から感謝したいです。

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