永野聡准教授のゼミ ゆりあげ港朝市・メイプル館 10周年記念式典にてチューリップで制作した国旗を披露

 東日本大震災で大きな被害を受け、2013年5月に再建した宮城県名取市閖上地区にあるゆりあげ港朝市。そこにある地域交流施設「メイプル館」は、カナダからの支援「カナダ−東北復興プロジェクト」(※1)により建設されました。

 閖上地区を拠点に、地域コミュニティづくりのサポートを行う産業社会学部の永野聡准教授のゼミ生5人は、5月4日(木)、名取市主催「カナダへの感謝の集い メイプル館10周年記念式典」に参加しました。式典では、ゼミ生が名取市の山田司郎市長をはじめ、駐日カナダ大使館のマット・フレーザー参事官ら登壇者を前に、カナダにゆかりのある(※2)チューリップ650本で再現したカナダの国旗とチューリップで染めた日本とカナダの国旗を披露。
 ゼミ長兼プロジェクトリーダーの藤井大地さん(産業社会学部3回生)は、「世界最大級のフェスティバルが行われ、カナダで親しまれているチューリップを用いて、これまでの閖上とカナダへの感謝の思いを表現しました。私たちが今後も、両者のつながりをより一層広めていきたい」と、感謝の気持ちと今後の研究活動への思いを述べました。

(※1)東北各地にかつてない規模の被害をもたらした2011年の東日本大震災。その復興支援のために、カナダ連邦政府、ブリティッシュ・コロンビア州政府およびアルバータ州政府が、カナダ林産業界並びにカナダウッドグループと共に立ち上げたのが「カナダ-東北復興プロジェクト」です
(※2)カナダでは世界最大級のチューリップフェスティバルが行われており、人々に親しまれています

式典の様子
式典の様子
左から 原口誠也さん、石野晴菜さん、藤井大地さん、永野聡准教授、及田悠亜さん、片山舞衣子さん
左から 原口誠也さん、石野晴菜さん、藤井大地さん、永野聡准教授、及田悠亜さん、片山舞衣子さん

 当日は天候にも恵まれ、潮風が吹く閖上に赤と白のチューリップが鮮やかに彩り、多くの人々に笑顔が見られました。

 永野ゼミでは歴代のメンバーが、地域の方々に学びながら、これまで「閖上福興笹かまぼこ」の商品開発や、まちに残り続ける新しい風景づくりを目指したイベント実施などの活動を行ってきました。

 今後、永野ゼミでは、閖上に住む人々へのアンケートから多く出てきた「閖上地区には子どもの遊び場が少ない」という声をもとに、子どもが遊べる空間の創出を目指し、カナダと閖上の関係を感じられる遊びづくりの検討を進めます。

永野聡准教授 コメント

 ゼミではソーシャルイノベーション・ソーシャルデザインをテーマに、現場のさまざまなセクターの方々に協力いただきながら、企画段階から地域の課題解決に携わり、フィールドワークを行ってきました。いつもご協力いただく閖上地区の関係者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。今回のチューリップを活用し、引き続き、活動を発展させていきたいと考えております。また、学生にはここでの学びを通して、生きる力を身につけてほしいと思います。



永野ゼミ・及田悠亜さん(産業社会学部3回生)コメント

 4月から本格的にゼミ活動がはじまり、閖上に初めて行きました。日頃、教室で勉強するだけでは得られなかった体験が沢山できました。街の雰囲気、地域の人とその思い、人々の居場所、肌で感じ、震災で大きな被害を受けたまちが、色んな人の支援を受けて成り立っていること感じました。閖上が人々の長く憩いの場となれるよう活動を継続していきます。

メイプル館の内観
メイプル館の内観
ゆりあげ港朝市に隣接する名取市震災メモリアル公園
ゆりあげ港朝市に隣接する名取市震災メモリアル公園

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