11月7日(火)から11月18日(金)にかけて、独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)からの委託を受けて、「マレーシア日本国際工科院 (略称MJIIT: Malaysia-Japan International Institute of Technology(以下MJIIT))」の若手教職員10名を対象とした研修を行いました。毎年実施している本研修は今回で4度目の実施となり、これまで総勢40名のマレーシア人教職員を受け入れました。

 MJIITは、マレーシアに新たな日本型工学教育を確立することを目的に、マレーシア政府および日本政府の共同事業として2011年9月にマレーシア工科大学(UTM)クアラルンプールキャンパス内に設立されました。共同研究、ダブルディグリープログラム、学生交流、教員派遣などを通して日本の大学コンソーシアム(Japanese University Consortium:JUC)と協力して教育研究を行っており、立命館大学もコンソーシアムの一大学として協力しています。

 研修生は講義、見学、事務の各職場でのOJT(On-the- Job Training)実務研修を受けて、日本の高等教育や立命館大学での教育、研究および様々な学生支援業務などへの理解を深めました。また、大学職員の根幹業務ともいえる学生対応業務について、大阪いばらきキャンパスの学生や学生支援担当の職員を交え、奨学金制度や学生活動について意見交換しました。

 その他、マレーシア人学生1名を交え、清水寺訪問や茶道体験などの日本文化への理解を深めるためのフィールドワークも行いました。

講師との集合写真
清水寺訪問
茶道体験

 最終日に行われた報告会では、研修生自身の担当業務に関する課題解決のためのアクション・プラン(行動計画)を発表しました。出席した本間穣・JICA関西業務第二課課長や駒見一善・国際連携室副室長(国際教育推進機構准教授)およびMJIIT側スタッフらにより、「立命館で得たエッセンスやアドバイスを帰国後のアクション・プランの実現に役立ててほしい」といった激励のコメントが送られました。

双方の大学事務業務を共有し、両大学の抱えている課題解決や業務改善のヒントを得る

アクションプラン報告会
OJTの様子(財務経理課)
職員との懇談会

研修員からのコメント(アンケートより)
「他国の大学事務の業務内容を拝見できたことは大変興味深かったです。実際に体験することでMJIITと立命館大学との違いを認識し、立命館を業務改善の際のベンチマークとして捉えることができるようになりました」(OJT先:経済学部事務室・スポーツ健康科学部事務室)

「立命館の人事政策に触れられたことはいい経験となりました。OJTを通して、立命館大学人事政策の全体像を把握することができました。立命館で行われている職員育成など良い取組みをMJIITにも提案することができると思いました」(OJT先:人事部)


 外国政府との2国間設立大学・インスティチュート先からの受け入れを行うこれらの研修では、研修生のみならず、立命館大学の職員にとっても、他国の大学の現状や課題について意見交換を行うなど有意義な学びの機会であり、双方の組織のさらなる発展を生み出す取組みとなっています。

 学校法人立命館では、国際社会の発展に寄与する国際協力・国際貢献への取り組みを21世紀社会の中で教育機関が果たすべき役割と認識し、国際協力事業を学園の重要な柱の一つとしています。

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