総合科学技術研究機構・元村一基助教が、「日本細胞生物学会 若手最優秀発表賞」と「日本植物形態学会 平瀬賞」を受賞

総合科学技術研究機構・元村一基助教が、「日本細胞生物学会 若手最優秀発表賞」と「日本植物形態学会 平瀬賞」を受賞しました。

受賞した研究では、シロイヌナズナという植物を使って、世界で初めて細胞質内に「核」を持たない花粉管の作出に成功しており、さらにこの核を除いた花粉管が、核を持つ正常な花粉管と同様に、雌しべの奥深くの卵細胞へ正確に辿り着く能力を保持していることを明らかにしました。このことは、これまで花粉管先端にある核が、花粉管の伸長や方向制御に必要であると考えられていた常識を、綿密な観察手法により覆した先駆的な成果であると評価され、受賞となりました。

 

「日本細胞生物学会 若手最優秀発表賞」について

日本細胞生物学会が2009年大会より若手研究者による優れた研究発表に対し、「若手優秀発表賞」と「若手最優秀発表賞」の表彰を開始した賞です。細胞生物学会に所属する若手研究者(大学院生・ポスドク等)の研究発表を表彰することにより、細胞生物学研究者の育成を図り、独立を助けることを目的とした賞となっています。

2021年度は42演題の応募の中から11名の若手優秀発表賞が選ばれました。また、第73回大会(2021年6月29日~7月2日開催)で同賞を受賞者11名による口頭発表が行われ、その審査の結果、2名が若手最優秀発表賞を受賞しています。

 

「日本植物形態学会 平瀬賞」について

日本植物形態学会が、植物形態学の発展に寄与した研究者を賞賛する目的で設けている3賞のうちの一つです。この賞を創設した1996年が平瀬作五郎によるイチョウの精子発見の百周年にあたることに因み、平瀬氏の功績を讃えてその名を冠したもので、植物形態学の進歩に寄与する独創的で優れた論文に対し授与されています。

2021年度は審査選考の結果3名が受賞となっています。

元村一基助教のコメント

この度は名誉ある2つの賞を賜り大変光栄に存じます。分野の異なる2つの学会から表彰され分野を超えた評価をいただけたこと、大変励みに思います。

これまで研究に集中できる環境を提供いただき、ご指導頂きました先生方、共に研究を進めていただいている共同研究者の皆様方、日々の研究活動をサポートしていただいている全ての方々に心より感謝申し上げます。今後も植物科学分野を大きく発展させる革新的な成果をあげられるよう、日々精進してまいります。

元村一基 助教
元村一基 助教
日本植物形態学会 平瀬賞の賞状(写真手前左)と盾(写真奥)、日本細胞生物学会 若手最優秀発表賞の賞状(写真手前右)
日本植物形態学会 平瀬賞の賞状(写真手前左)と盾(写真奥)、日本細胞生物学会 若手最優秀発表賞の賞状(写真手前右)

関連情報

NEXT

2021.12.22 TOPICS

【陸上】クインススタジアムで公認記録を-Ritsumeikan Athletics Games

ページトップへ