2020/2/7

セミナーレポート「Integrating disaster risk reduction and climate change adaptation: filling the financial gap toward a resilient society」

1月24日、「Integrating disaster risk reduction and climate change adaptation: filling the financial gap toward a resilient society」と題して、国際協力機構のシニアアドバイザーである石渡幹夫博士をお迎えしてRCAPS Onigiriセミナーを開催しました。


石渡幹夫博士
Japan International Cooperation Agency

[GOMEA Oscar助教(APS)によるレポート]

Onigiriセミナーは4部構成とされ、災害リスク削減(DRR)および気候変動適応(CCA)について、特に経済との結びつきに関する講義がありました。

まず、石渡博士は関東、甲信、北陸地方における2019年の台風19号による被害についての説明から始めました。この台風の例は、重要なふたつの役割を果たしました。まず、気候変動に影響する例として役立ちました。日本周辺の海水の温度は、気候変動と台風の大きさに関連があることを示唆しています。次に、19号は防災の重要性を明示させることとなりました。被害を受けながらも、日本が一世紀以上に渡る防災に対する努力を重ねてきたおかげで、より甚大な被害を免れています。

次に石渡博士は、アジアで同様の対策をどのように実施していくかという課題について話を進めました。第一段階は、アジアの現在の投資を評価することです。災害のダメージと損失の「狭き回廊」がどのように存在しているか、すなわち、経済力の乏しい国々は、通常経済的損失が少なく、多数の死亡者に苦しむ一方、経済的に豊かな国々はその反対で、経済的損失は大きいが死亡者が少ないことについて石渡博士は言及しました。この狭き回廊の状況はアジアでは多かれ少なかれ存在し、国が豊かになるにつれ、関連する投資のパターンを反映しています。アジアでは、日本と中国がさらなる投資をしていますが、フィリピンはGDPのシェアとしてトップの投資をしています。総合的には、年間570億米ドル、つまりGDPの0.26%、インフラ投資全体の4.2%が投資されています。投資は費用対効果が高く、長い目で見れば、元を取ることができるでしょう。

第二段階はこの地域から予想される洪水防御投資の需要を見積ることでした。石渡博士は、単純回帰モデルを使用し、主要各国の収入、人口、およびその他の要因に基づく主要国のニーズを推定しました。結果は2016年から2030年の年間平均945億米ドルであり、この研究に含まれる国々の2015年336億米ドルから大幅に増加したことを表しています。

最後に、この経済的ギャップをカバーする複数の資源が利用できるという、第三段階が説明されました。これらには国内の資金源、開発支援、気候変動資金調達および民間部門も含まれていました。これらの複数の資源の例と、どのように貢献するかがプレゼンテーションで述べられました。主な課題としては、民間資本の動員と、このセクターで行動計画をする際に社会的弱者への考慮を含めることがあります。

プレゼンテーション後、討論者や聴講者から、主に日本の経験が他の国々に適用可能であることや、予防対策の推進の難しさに関連するコメント・質問がありました。全体として、セミナーは、地域レベルでのDRRがどのように機能するか、そしてセクターの規模や資金の背景にある課題について学生が学ぶ素晴らしい機会となりました。

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