2023年度春季立命館大学大学院博士学位授与式を挙行
3月23日(土)、朱雀キャンパス大講義室において、2023年度の89名の博士学位取得者に対する学位授与式(春季)を挙行しました。仲谷善雄・立命館大学長をはじめ、学園役職者、指導教員や学位取得者のご家族やご友人が出席し、学位取得者の門出をお祝いしました。
式では、仲谷学長より学位取得者一人ひとりに学位記を授与しました。その後の学長式辞では、「研究とは、およそ一人で完結するものではなく、先行研究が存在し、その成果を皆さんがクリティカルに捉え、発展させることで、次の研究者に引き継いで行くものです。その意味で皆さんは、大いなる学問研究の流れの中に正当に位置づけられ、評価されたということになります。皆さんが新たな問いを投げかけたことが、世界の学術水準を高めたと言えるでしょう。皆さんの貢献を称えるとともに今後はぜひ、後進の育成・指導にも力を注いでください」と述べました。
次に、課程博士学位取得者を代表し、博士(経営学)取得の小倉優海さん(経営学研究科企業経営専攻修了)、論文博士学位取得者を代表し博士(薬学)取得の大野麻美さんが挨拶を行いました。
小倉さんはこれまでの研究活動を振り返るとともに、「今日は単なる通過点に過ぎません。今後も、学者として学問の世界に僅かでも貢献を成すために、より一層の研鑽を積んでいかなければなりません。学問の世界は広すぎて、これまでの時間では、まだその全貌を知りえることはできていません。もしかしたらこの先もすべてを知ることはできないのかもしれません。それでも私たちは、飽くなき探究心とともに、学問の世界に邁進します」と語り、指導教員、今回博士学位の授与を受けた皆さんに感謝の思いも述べました。
大野さんは「私の研究は、創薬研究における製剤開発に関するものです。私がこの研究を始めたのは、まだ製薬企業に入社して間もない頃でした。この時は、ただがむしゃらに、実験と調査を行っていたように記憶しています。研究を重ねるにつれ、私の研究が、患者様の健康と安全、製薬企業の成長に如何に貢献できるかということを理解していきました。また、学会や研究会等で多くの専門家と交流する中で、議論し共に研究を進める仲間をつくることができました。次第に、この研究を通して社会に貢献し、未来の研究や教育に役立てたいという気持ちが大きくなり、学位取得を志しました」と語り、今後の抱負や支援いただいた方々への感謝も述べました。