2024年05⽉25⽇(第3404回)

読書バリアフリーに関する国⽴国会図書館の近年の取組

国立国会図書館 参事 植村 要

 2019年に「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」が施行されました。国立国会図書館は、同法が定める国の施策を各種方針に記載し、実施しています。
 中期的な運営方針を定めるものとして、「国立国会図書館ビジョン2021-2025」を示し、本5年間を「国立国会図書館のデジタルシフト」推進期間としています。この一環として、読書バリアフリーの推進を掲げ、視覚障害等の理由で読書に困難がある利用者向けに、バリアフリー対応の資料の収集・検索・提供サービスと、利用しやすいテキストデータの製作支援を推進することとしています。合わせて、障害者等に対するサービスに関する方針を定めるものとして、「障害者サービス実施計画2021-2024」を示し、障害者が利用しやすい資料の一層の充実を促進するとともに、それらの資料を発見しアクセスできる体制・環境の整備を目指しています。
 本講演では、こうした施策を実施するものとして、国立国会図書館が近年公開した「みなサーチ」と呼ばれるサイトと、「電子図書館のアクセシビリティ対応ガイドライン1.0」を紹介します。