立命館大学発の団体・EDGE SPROUTが「しがニュービジネスプランコンテスト」でアスキー賞を受賞

2018.12.06 TOPICS

立命館大学発の団体・EDGE SPROUTが「しがニュービジネスプランコンテスト」でアスキー賞を受賞

 11月17日、びわ湖大津プリンスホテルにて開催された滋賀県主催「しがニュービジネスプランコンテスト」の決勝大会において、生命科学部3回生の戸簾隼人さんがプレゼンテーターを務めた「自転車に乗る人々のためのANSHiNブレーキシステム」がIT関連の優れた提案者として「アスキー賞」を受賞しました。
 「しがニュービジネスプランコンテスト」は、滋賀県において創業や新事業の展開を目指す人を対象に、次世代を担う有望なビジネスプランを募集するもので、優秀者には事業化に向けたサポートが実施されます。3回目を迎えた今年度は、株式会社角川アスキー総合研究所が運営事務局を担っています。

事故防止機能と情報発信機能を持つIoT自転車

プレゼンテーションを行なう戸簾隼人さん
プレゼンテーションを行なう戸簾隼人さん
EDGE SPROUTが開発したスマートグリップ
EDGE SPROUTが開発したスマートグリップ

 戸簾さんが所属する立命館大学発の団体・EDGE SPROUTが提案する「自転車に乗る人々のためのANSHiNブレーキシステム」は、子どもの自転車事故が増加傾向にある現状に注目し、自転車事故を防ぐ仕組みを作り、さまざまな人が安心して自転車に乗れるまちづくりを行なうことを目標にしたビジネスプランです。
 ブレーキをかける際の、グリップから指が離れてからブレーキを握るまでの空走距離に着目し、危ないと感じて手を離した瞬間に電磁ブレーキが作動して減速するブレーキアシストシステムを開発しました。実際に自転車が停止するまでの距離を短縮することを実現しています。
 また、スマートグリップに搭載したIoTデバイスから得られる、ブレーキの時刻、位置情報、自転車速度などの運転データを収集し、クラウド上に蓄積。ビックデータ化して解析することにより、危険地域などを可視化し、実際にどんな事故が起こっているかなどの情報を提供するデータビジネスや、子どもや高齢者の自転車利用を対象とした見守りサービスの展開も可能にします。
 ビジネスプランとしては、ボリュームライセンス制を使い、大手自転車メーカーと共同し製造を委託します。レンタサイクルなどに販売し、収集・蓄積した自転車走行データの解析によるシンクタンク化を目指します。現在、実証実験・特許出願を行ない、法人化に向けての活動を進めています。

新しい世界に挑戦する「EDGE SPROUT」

 今回のビジネスプランを提案したチーム「EDGE SPROUT」は、理工学部や生命科学部、経営学部などの、アントレプレナーシップやイノベーションに興味のある学生が集まって活動する、立命館大学EDGE+R(イノベーション・アーキテクト養成プログラム)から派生しています。
 戸簾さんは「IoTをベースにしたところと、300年間大きな変わりがない自転車の歴史のなかで今までなかった、独自のブレーキシステムを評価していただき、アスキー賞を受賞できたことは非常に光栄です」と述べました。今後も、大学を核をとして社会を巻き込んでいくビジネスを構築するなど、新しい人たちが活躍する場を作ることにやりがいを感じて活動していくこととしています。

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